2012年11月 天空茶会(第四葉)

秋深まる霜月の茶事

ご来場いただきましたお客様、誠にありがとうございました。
お天気にも恵まれ、当日お越しいただいたお客様も多く、延べ
80名以上のお客様にご来場いただきました。

【清山】 

阿里山烏龍茶(淹れ手:樋下田 節子) 

阿里山鉄道で有名な阿里山山脈。その阿里山の茶区は朝晩の寒暖差が大きく、霧がたちこめることから、茶樹の生育に適していると言われています。 霧の中で育った茶葉はふっくらとして、独特の山韻があります。
秋のひととき、優雅な香りと芳醇な甘みでほっと一息ついてください。 



プーアル生茶 2002年 野生喬木 巴達山(淹れ手:後藤 とも子) 

2002年の巴達山のプーアル生茶です。 いわゆる「プーアル茶」と言われる独特の香りはなく、爽やかな味わいを楽しんでいただけます。 「プーアル茶」が苦手な方にぜひ飲んでいただきたいお茶です。






【盛人】 

武夷岩茶 白鶏冠(淹れ手:佐藤 正夫) 

「白鶏冠」は、福建省武夷山で生産される武夷岩茶4大銘茶(大紅袍、白鶏冠、鉄羅漢、水金亀)のひとつです。茶葉の形が鶏のトサカに似ているところから命名されたと言われています。武夷山は、断崖絶壁の山々とその間に清流が流れる風光明媚な観光地ですが、気候風土がお茶樹の生育に適し、昔から数々の銘茶が生まれました。武夷岩茶は他の烏龍茶に比べて発酵が強いため、香りと濃厚な風味が特徴で、『岩韻』と呼ばれる独特の後口と余韻を楽しむ事が出来ます。どうぞお楽しみ下さい。




凍頂烏龍(淹れ手:中山 理恵) 

中国茶に詳しくない方でもこのお茶の名前だけは知っている。。。 というくらい烏龍茶の代表格の凍頂烏龍茶。このお茶をそこまで有名にしたのはこのお茶のすばらしい味わいだけではなく、その効能に注目されたこともあります。
今回、独特の甘い香りのお茶をご用意しました。今一度、凍頂烏龍茶の魅力にふれ、その味、香を心ゆくまでお楽しみください。 





【探花宴】 東方美人(淹れて:東塚 洋子) 

ビクトリア女王がジャンピングするこのお茶を見て、「オリエンタルビューティが踊っているようだ」と言ったという伝説のある、発酵度が高めの烏龍茶です。
烏龍茶の中でも特に発酵度が高いため、紅茶に似た味わいと、花のような、果物のような、蜜のような独特の香りが特徴です。 



老白茶(餅茶) 2007年(淹れ手:春田 洋子) 

産地は白茶の原産地、福建省福鼎。 寿眉は、福鼎大白茶(茶樹の種類)を原料とし、一芯二葉ないしは一芯二、三葉で摘まれ萎凋・乾燥という中国茶の中では素朴な工程で作られます。
老人の眉に似ていることから「老寿眉」と呼ばれています。 この餅茶は3年間寝かせた老寿眉を餅状に固めたもの。 味は芳醇で上品な深みがあり後味は甘く。1度飲んだら忘れられません






【碧水】 

文山包種茶(淹れ手:御秡如 玲未) 

台湾四大銘茶である「文山包種茶」は、発酵度が10~20%ととても軽く香りは蘭やスズランに例えられます。かつては金木犀やジャスミンの香りをつけた「薫花茶」の一種でしたが、現在は花を使わず高い芳香を醸し出す為に、茶園の管理、茶摘みや製茶の工程に細心の注意が払われています。茶湯は黄金色で香り高く、飲むと甘味と清らかな香りが満ちる。そんなお茶を楽しんでみませんか?




太平猴魁(淹れ手:山川 幸代) 

太平猴魁は安徽省黄山市で作られる中国緑茶です。茶葉のサイズは驚くほどに大きく、鮮やかな緑色が目をたのしませてくれます。外見のインパクトの強さとは違って、風味は穏やかでやんわりとしたうまみを感じさせてくれます。押し花のように見事な茶葉をご覧いただき、ほっとくつろぐ時間をご提供したいと思います。






【始】 

伝統焙煎正山小種(桂圓香)(淹れ手:若井 桂子) 

ラプサンスーチョン(拉普山小種LapsangSouchong)という商標名で知られる正山小種は小葉種の茶葉を松の木や松脂でいぶした紅茶です。武夷山の発酵茶BOHEA(ボヒー)という名前で知られた燻香薫る馨り高いお茶で、現在でも欧州での人気は高く、独特の燻蒸香をコクのあるミルクティーなどにして愛飲されています。今回の伝統焙煎正山小種(桂圓香)は燻蒸香と共に烏龍茶に近い清らかさと乾燥させた龍眼のようなフルーティーな香りを持っています。現地でも大変希少で一部では伝説的なお茶とも云われているそうです。短い時間ではありますが、紅茶の起源に思いを馳せる茶席となれば幸いです。




単叢石古坪(淹れ手:侯 れいな) 

生産地は広東省潮安県鳳凰鎮石古坪村。 少数民族の?(シャ)族によって作られる単叢で、一説では烏龍茶のルーツとも言われています。 険しい山の中で育まれた茶葉の持つ芳醇な香りは他の単叢とは別格の素晴らしさです。
ぜひご堪能ください。